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時代が時代であり、メーカーと消費者の間にそんな機能や会社が存在すればするほど、その分価格が高くなってしまうことを見逃さない消費者の″眼″は、日々厳しさを増している。
メーカー自体も現在、その存在を、流通方法を、疑問視し始めていたり、再考察を始めているようである。 ″長年のつき合いはわかるが、何となくなれ合いのムードで、あってもなくてもよい存在″であるならば、この際思い切って排除し、直接販売機能をメーカー自らが保有し、その分価格を下げて提供しようと私にカウンセリングを求めて来られる例も日常茶飯事と化している。
しかし一方では、数千アイテムの商品を扱いながら、コンピュータ完全管理システムと流通便を取り揃えてスタンバイしているところはもちろん、逆に「仕入れさせていただいている」といった感謝の念を常に持った、たいへん小回りをきかせる″問屋のおじさん″そうこうしているうちに、その頃、折り悪しく急激な円高の波に見舞われた。 その影響で、会社の本業自体が大きな影響を受けることになってしまったのである。
私は副社長に呼ばれて、こう言われた。 「わざわざ転社してもらったうえにこんな事言っては本当に申し訳ないが時期が悪すぎる。

このチームは外様だし、本業から外れた化粧品を、しかも問屋はずしのダイレクトマーケティングで売ろうとしている。 そのうえこの円高だ。
今常務会にこのビジネスプランを出すと、もともと五割の反対派が八割になり、プランそのものをこの時とばかり永久に阻止されてしまうだろう。 とりあえず、半年ほど情勢が落ちつくまで遊んでいてくれないの″なくてはならない存在″も期待されていることも考慮すべきであろう。
″良いものは高かった″時代から、″良いものを安く買う″時代へと消費者も価値観をも大きくシフトした現在、″問屋流通″への風当たりはますます厳しくなるであろう。 メーカーと問屋との関係や事情は、消費者からは全く関係のない部分であるのだから。
これからは消費者主体のダイレクトマーケティング組織の時代だとの思いを、ますます強くしたのである。 外様のつらさである。
円高の厳しい状況もよくわかつていた。 「わかりました。
しかし遊んでいるのは嫌です。 ちょうど特販担当課長という名刺もあることだし、在庫処理班でもやりますよ」と申し出たのも、当時生活文化事業部では、年商一○億円に対して一三億円の在庫があると聞いていたからである。


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